整理収納研修中
愛媛弁護士会会員 石光 真理

国民年金基金加入の経緯
 弁護士年金基金に加入したのは、弁護士になってしばらくしてからである。同期の弁護士から加入したという話を聞いたり、先輩弁護士から、国民年金に加算されるからいいと言われて加入を決めた。
 将来に備えて貯金するという方法もあるが、年金基金に加入しておけば、毎年確実に年金掛金の支払いをするので、いいだろうという気持ちであった。      
 私は、就職先がなかなか見つからなかった。当時、愛媛には女性の弁護士がほとんどおらず、就職活動で弁護士事務所を訪れても、女性弁護士を雇用する雰囲気はなく、がっくり肩を落として帰宅したことを覚えている。そのとき、手を差し伸べて下さったのが野垣康之先生であり、野垣事務所に雇用していただき、就職後は手取り足取り様々なことを教えていただき大変に感謝している。就職先が見つからず不安な時に、野垣先生にイソ弁として雇用していただき大変安心した。
 弁護士年金基金も、国民年金だけでは老後の生活に不安があったが、弁護士年金基金加入で安心が得られたように思う。

整理収納
 掃除はあまり好きではないが、片付けや整理をすることは、ストレス発散になるので、趣味の一つである。年に数回は、不要な物を処分したり、家族の誰でもが家事が出来るように物入れの引き出しに「燃えるごみ用の袋」「燃えないゴミ用の袋」等とラベルを貼ったりして満足していた。
 あれこれ工夫をしているつもりであったのに、バタバタとした毎日を過ごしてはっと気が付くと、家の中も事務所の仕事机の上も周りもごちゃごちゃになっていて、いつも片付けたいという気持ちを持ったまま生活していてなんだか楽しくない。ホテルの部屋のような暮らしができれば、無駄な時間も減りもっと読書の時間も増えるだろうにと、憧れだけがつのる。
 これまでいつも自己流で片付けをしていたけれど、この際体系的に整理・収納を学びたいと思い、昨年、大阪まで「整理・収納アドバイザー2級」の研修を受けに行った。1日研修を受けて、簡単なテストに合格すれば「整理・収納アドバイザー2級」が頂けるのである。
 整理をすると@時間的な効果(探し物をしなくなる)、A経済的な効果(重複した不要な物を購入しない)、B精神的な効果(探し物に気を取られない)がある。手順としては、○ア不必要な物を処分する、○イ適正な量の必要な物を使用頻度・動線等を考慮して収納するというのが学んだことである。(「一番わかりやすい整理入門 整理収納アドバイザー公式テキスト 澤 一良著」)
 結局、毎日片付けに充分な時間を取れない人にとっては、物を少なくして、管理・片付けに使う時間及びエネルギーを減らすことが大前提となるのである。
 不要な物を処分すること。不要な物か否かを判断する基準が、難しい。例えば、その物に対してときめくか否かを判断基準とするのが、コンマリ流の近藤麻理恵さんである。(「人生がときめく片付けの魔法 近藤麻理恵著」)
研修では、より客観的な判断を可能にするため1年間使用していないか否かを判断基準にするといいと教わった。
 我が家を見渡すと1年使用しない物など、山ほどある。洋服だけみても、1年間袖を通していない物も沢山ある。確かにこれらを、えいっと一気に処分できれば、荷物は減り、すっきりするだろうが、なかなか簡単ではなく、この時点でハードルが高い。
 不要な物を処分すれば、荷物が減り、全てが使う物だけになり、片付けも必要なくなり、床に荷物もなくなるので、掃除も簡単になるという理屈は分かる。
 断捨離ブログなるものがあり、それぞれが断捨離を続けて部屋が綺麗になっていく様が綴られており、ランキングまである。これをしばしば見て、他の人のすっきりぶりを見るだけでも、楽しい。様々な工夫として、書籍を全てデータ化したり(いわゆる自炊)、服装をパターン化して所有する洋服の数を減らしたり、興味深い。断捨離ブログランキング(日本ブログ村2013年1月付)で1位になった「ゆるりまい」さんのブログで紹介されている自宅は、どんどん物がなくなり、最後は処分する物がなくなって、寝室はベッドだけになるほどであり、見ているだけで、ストレス解消となる。(「わたしのウチには、なんにもない。」ゆるりまい著)
 他人の断捨離を見るだけで、こんなにスッキリするのだから、自分で断捨離をすれば、なんと身軽になるだろうと、想像するのだが、まだまだそのレベルにはいかず、弁護士年金基金の掛金の支払のように少しずつやっていきたいと思う。

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陽だまり 2014 No42より