健康に気をつけて・・
茨城県弁護士会会員 鈴木 健秀

1 はじめに
 私が日本弁護士国民年金基金に加入したのは、弁護士になって2年目くらいではなかったかと思う。先輩弁護士から、「全額社会保険料控除となる」などと薦められ加入した。
 正直言って、私自身は年金制度を信用していない。大学生時代や司法試験を受けている時に、両親に対して、どうせ年金制度は破綻するだろうから、私の国民年金保険料を支払う必要などないと言ったこともある(もちろん、私自身は全く支払う気はなかった)。しかし、両親は、母がパートに出るなどして、私の保険料を支払い続けてくれていた。両親には本当に感謝している。
 今では、司法試験に合格するまで両親が私のために保険料を支払い続けてくれ、しかも、現在自分自身が日本弁護士国民年金基金に加入し、掛金をそれなりに支払っているのだから、できるだけ長生きして、長い期間年金を受給してやろうという気持ちになっている。そのため、自分なりには以下のように健康に気をつけている。
 
2 とにかく歩く
 前の日に飲んだ日の朝は、自家用車ではなくバスで事務所に出るが、その時は降りるバス停を一つ前のバス停にして、そこから歩くようにしている。健康にいいだけでなく、これだけでもバスの料金が50円違う。
 ゴルフをするときには、できるだけカートに乗らずに、歩くことを心がけている。実際には、フェアウェイよりも林などにボールが入ってしまうことが多いので、特別心がけなくても、歩くことになっている。
 また、普段昼食を済ませた後に時間がある場合には、新しくできた店がないかなど確認しながら、20分くらい事務所の周りを歩くようにしている。東京とは違って、水戸ではそんなに新しい店が次々とできるわけではないので、新しい店を発見することはあまりなく、また、食後すぐに歩くことが健康にいいのかは不明である。

3 野菜を多く
 最近は、とにかく野菜を多くとるようにしている。以前は、「とにかく肉」という感じで、不足しがちな野菜は野菜ジュースでとりあえず気分的に補うというような生活であったが、今は外食でも、とにかく野菜が多く入っているメニューを注文するようにしている。
 例えば、ラーメンを食べる際、昔は豚骨系のコッテリとしたものを好み、また、同じラーメンでもチャーシューを必ずといっていいほどトッピングしていたが、今では、まずはタンメンや野菜ラーメンを選び、それらがない場合には、ネギなどの野菜をトッピングするようにしている。タンメンは非常にありがたい。野菜が意外と多く入っているうえ、タンメンはだいたいどこの店も同じ味であり、ハズレはそれほどないからだ。あるときには、週に4日、お昼にタンメンを食べたこともある。塩分量などという些細なことについては気にしない。
 夜食を家でとる際には、できるだけ野菜をとるようにしている。晩酌を始める前にまず野菜を食べる。そしてお酒を飲み始め、おかずをつまみ、白い飯は食べるとしても少しだけ。それから、スナック菓子などをつまみ、寝るまで飲み続ける。昼に外食などでカロリーを取りすぎた日は、家での夜食は野菜鍋や野菜スープだけにしている。もっとも、これでは物足りなくて、酒を飲みながら、結局はスナック菓子などに手を出してしまう。

4 嫌なことは忘れる
 仕事で嫌なことがあったりしたら、とにかくその日は忘れるようにしている。嫌なことを忘れるには、お酒を飲むのが一番。お酒を飲みながら、いろいろな話をしていると嫌なことも忘れてしまう。そのうち、飲み過ぎて、飲んでるときのことさえ記憶がなくなる。
 そして、朝は二日酔いで、前の日にあった嫌なことよりも、お酒を飲み過ぎたことへの自己嫌悪が上回るのである。

5 けっきょく
 まだまだ、自分なりに健康に気をつけている点はあるのであるが、原稿を書いているうちに、自分の行動がそれほど健康的ではないと思えてきた。せめて、医者から処方されている薬は指示どおりに飲むなどして、今何かと話題の万能細胞が実用化されるまで頑張ろうと思う。

6 余談
 ところで、この原稿は平成25年分の確定申告の期限直前に書いている。原稿の執筆依頼があったのは昨年末で、原稿の締め切りまでは十分時間があると思ったので引受けたが、提出期限ギリギリまでは書面を書かないといういつもの癖が出てしまい、結局、確定申告の提出時期と重なってしまった。もちろん、確定申告も、例年、期限ギリギリに行なっている。
 確定申告の際、いつも「税金を納めるのに、何でこんな面倒なことをしなければいけないんだ。」などと思いながら、確定申告書を作成する。今年も、ぶつぶつ心の中で文句を言いながら確定申告書を作成しているが、一方でこの時だけは、日本弁護士国民年金基金に加入しているメリットを実感する。日本弁護士国民年金基金に加入していてよかったと真に実感できるのは、年金を受給するようになってからで、まだまだ先のことであるが・・。

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陽だまり 2014 No42より